2007年5月27日

日々の勉強

社会人だからといって勉強しなくて良いわけがありません。日々勉強、一生勉強です。


どうもわが社に限らず、実務では専門用語(jargon)が頻繁に飛び交う傾向にあり、なかなか私のような外部というか素人に説明するのはうまくないのかもしれません。

話を聞いてもわからなかったり、足りなかったりすることが少なくないので、学生時代と同様にまずは啓蒙的な文庫本や新書の類を読み漁っています。基本的に、川崎市内の図書館にあるもので済ませて、自分で高いお金を払わないようにしています(払えない)。初任給といっても、たいしたことはないです。


  • 金融工学の挑戦―テクノコマース化するビジネス (新書) 今野 浩 (著)

  • 国と会社の格付け 実像と虚像
格付けに関しては、実務寄りの本を何冊か読んだような気がしますが、忘れました。普通の図書館ならどこにでもあるような本だったと思います。それら全てを厳密に理解したわけではありませんが、何となく概要をつかんだので、良しとしました。
私は格付けのリバース・エンジニアリング(つまり、どのようなメカニズムでその判断しているかを分析すること)をやろうと思っていました。しかし、どうもある程度の主観的な判断が含まれていたり、我々一般人が入手できない内部情報や非公式情報などを利用しているようなので、あきらめました。
日本人は権威に弱いのかもしれませんが、所詮格付けも主観的な判断に過ぎないので、それが絶対に正しいとは言えないはずです。知識がないから権威に盲目的に服従してしまう、それはできれば避けたいですね。

で、自分の肌に合う本は、やっぱり学者が書いたものということがわかりました。下手に実務寄りだとお子様相手に書かれていたり(俗っぽい?)、かといって簡潔に書こうとすると学術の分野で張り合っている学者にはかなわないような気がします。
この東工大の今野先生が書いた本は、理工系の学部生(以外)にも非常にお勧めしたいです。私も電車の中で読んでいたので数式を追うことはしていませんが、難しくてわからなければその辺はスキップしてください。本全体の解釈について大した支障はないはずです。
学者が命をかけて(?)勉学に励むという姿勢を学んで欲しいものです。ず~っと勉強していることは非常に暗い人生に見えるかもしれませんが、そういう人生もまたありなんだと思います。 


学生時代には、お金の話はどうも無機質な感じがしたり、専門用語が多くてあまり興味を持っていませんでした。しかし、これらを読んでからファイナンスの勉強を始めると、非常にとっつきやすくなりました。他にもビジネス誌などを立ち読みしたりと、業界のトレンドにもアンテナを張るようにしています。勉強だけできても、実務を知らないと仕事ができません。
常に勉強という姿勢は、サラリーマンになっても忘れずにいたいものです。




この手の文庫本・新書はブックオフなどで比較的容易に入手することができます。先日以下の本を入手しました(合計700円)。

・日本の地下経済 (門倉貴司

・日本の経済格差 (橘木俊詔

これらは、個人的な研究用(趣味)です。
最近アンダーグラウンドに興味を持っていたので、ゲットしました。まだ途中までしか読んでいませんが、この本の要約に相当するレポートが浜銀総合研究所に上がっています(こちら)。地下経済というのは、確かに多くの人に受けそうな興味深いトピックだとは思います。
このレポートはざっくり読みました。地下経済がGDP数パーセントに相当するという結果は、2つの推定方法の整合性からも妥当だと思います。しかし、これは論文の書き方ではない(その手法を用いるのが適切かどうか、本文から判断しかねる)ので、それについてもコメントできるよう勉強します。書き手のせいで、この本を買わなければならないというビジネスですね。今のところ、引用されている論文をダウンロードできれば読む予定でいます。
ビジネスマンが書いた論文を一度は読んだことがあります。それと同じように、この本もどうも引用の仕方やロジックの展開が甘いと感じることが少なくありません。
インプット(自分が消化吸収)できないものはアウトプット(応用すること)できないので、論文を十分読めない人は論文を書けません。練習についていけない人は試合でも付いていけないというのと同じです。私は修士二年でそのことを常に思い知らされてきましたし、今でも思い知らされています。

「日本の経済格差」は、私の友人(某ボクシングジムのトレーナー)の指導教官橘木先生の本です。買ってから知りましたが、エコノミスト賞を受賞している本なのですね。読むのが非常に楽しみです。
実は、この不平等に関するネタで論文を書こうと思っています。できるかどうかまだわからないので、詳しくは秘密です。

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