2006年8月24日

セレッソ対マリノス@長居 8/19

私は日産時代からのマリノスファンですが、正直このレベルではJ2に近い印象です(追記:日刊スポーツによると岡田監督は辞任とのことです) 。先日京都対ガンバの試合を見てきた私にとっては、マリノスの攻撃はスロー再生もいいところで、シュートまで何手かかっているのか疑問になります。
 試合内容はともかく、夏休みということで大阪市内の小学校にSB席(バックスタンド)の無料チケットが大量配布されたようで、非常に混雑していました。先日私が観戦した京都対千葉も無料招待券とファンクラブの招待券の期限日ということで異常にバックスタンド側がふくれあがっていました。最近Jリーグの入場者数が全体的に多いような気がするのは、チケット割引やら無料配布などのプロモーションをやっているからでしょうか。少なくとも私が最近観戦した京都対千葉、京都対ガンバ、セレッソ対マリノスではその手のプロモーションをやっていたと思います。夏休みに子供連れで来てもらおうということなのでしょうか。
 私自身、ガラガラのスタジアムならば無料招待券でも配ったほうが良いと思うのですが、無料チケットの有効性について、以下の二つの仮説が考えられます。
 仮説1:無料チケットをばら撒くのは、新規ファン獲得のために有効である
→無料チケットばら撒き政策が成功するという仮説です。これまでサッカーを見たことがない人、スタジアムに行ったことがない人がスタジアムに足を運ぶことで、その雰囲気に魅了されて今後リピーターになり、将来の優良顧客となる、という仮説です。
 仮説2:無料チケットをばら撒いても、リピーターの獲得はならず、単なる無駄遣いである。
→このプロモーションが失敗に終わるという仮説です。全くの素人ファンというのはサッカーの楽しみ方を知らないし、無料だからこそ行くわけであって、わざわざ金を出して見に行こうとは思わない。従って、また無料チケットがもらえない限り、彼らは二度とスタジアムに足を運ぶことはない、という仮説です。
 実は私の持っているEconomics of Footballという本でこのようなチケット需要関数の推定に関するテーマがあります(まだ読んでいないのですみません)。実際に得られるデータがどれだけの質があるかによって検証の精度も左右されます。要は、インセンティブの影響を考慮して仮説を編み出し、それを統計的手法によって検証するというのが私のやっている勉強です。
 ただ、いかにして今後も定期的にスタジアムに足を運んでもらうかということが重要であることは間違いありません。例えば、西京極などでやっているように、スタジアムに来てポイントをためるプロモーションがあって、一定のポイントで割引クーポン券がもらえるというのも、定期的にスタジアムに来てもらえるようなプラスのインセンティブになります。方向性は決して間違っていません。ただ、これが科学的手法(統計的手法)によって有効かどうかを検証する必要はあります。
 しかし、あまりにチケットのありがたみがわからないと、金を払って見る行為がバカらしくなってしまうという影響も考えられますね。個人的な意見としては、そもそも自分が楽しむことに対して、お金や時間を費やすことを惜しむような感覚は理解しがたいものがあります。他人にチケット(幸せ)を不定期にもらう人生も何だか癪に障りますね。幸せは自分の手で掴みたいです。また、スポンサー企業の従業員にしろホームタウン住民にしろ、身近なサッカーチームに関心がないというのは、サッカー好きとしては非常に残念に思います。

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