2007年2月24日

旅行一日目 2/25

日本出発
5:30起床する。堺駅までタクシーで5分、680円、そしてラピートβで約50分弱で関空7:20くらいに到着する。関空までの交通費が馬鹿にならず、格安航空券のメリットが全くなくなり、デメリットしかなかった。そういえば、ホテルでホストファミリーに電話した時の国際電話料金を支払ってなかったのを今思い出した。

釜山到着
無事に到着する。たった一人の日本人が来るというだけで、私が以前お会いした全ての家族の誰かしらが送迎にいらっしゃった。一体私は、彼らのどんな親戚だというのだろうか(ただの赤の他人の日本人に過ぎない)。運転手のLeeさんだけ日本語が堪能だったのだが、私が日本語で質問すると、私の方に顔を向けて真剣に話を聞いてくれるので、何度も車線を越えていたり、後ろの車にクラクションをならされたりしていた。相変わらず韓国人の運転は危ない。
スーツケース総重量19.4kg(エコノミークラスのリミットは20kg)の大部分のお土産を渡す。トトロのお土産(置き時計などの可愛い小物類)は予想通り受ける。基本的に、日本のおもちゃ付きお菓子(お菓子付きおもちゃ?)のような可愛らしいお土産の類は韓国で非常に受けが良いと思う。少し休憩してからランチにポークリブ(でじかるび)をご馳走になる。大衆焼肉食堂みたいな日本にはない感じのお店で、たらふく肉を食わされる。にんにくや香辛料をたくさん使っているせいか、食べ終わるとなぜか元気が出てきた。これが焼肉の魔法なのかもしれない。
このお店ではアイスクリームが無料らしく、Chun Aeさんの子供Hyonongがアイスクリームをよそってくれた。彼は英語も日本語も得意ではないが、気が利いていたし、愛想も良かった。まるでプロのアイスクリーム屋みたいだった。

ソウルへ
その日の夕方、Leeさんの長男Kyoung JunさんとKim家の長男Sung Junさんと一緒に38度線の旅行のため、釜山駅からKTX(韓国の新幹線)でソウルに向かう。日本の新幹線より安いし(割り引いて4000円ちょっと)、揺れも少なくはっきりいって快適だった。ほぼ同じ距離の東京と大阪を新幹線で移動すると、3倍くらいかかる。もし私が釜山に住んでいれば、毎週ソウルに遊びに行くことだろう。唯一の問題点は、韓国の子供は非常に元気いっぱい過ぎるので、その意味で車中は若干騒々しい。いたって健全なことなのだが。
Kyoung Junさんは21歳の大学生で、現在ソウルの大学を休学して、兵役の代わりに公共サービスに従事している。見た目は麒麟の笑われている方と私の友人の佐藤君を足して2で割ったような感じだった。とてもフレンドリーで日本語も英語も達者である。何と彼は総合格闘技好きということで、車中は趣味の話で盛り上がった。ぜひ彼を後楽園ホールに招待したい。
ほんの数分遅れるものの、無事KTXでソウルに到着する。宿泊先は旅館にしましょう、とKyoung Junさんが提案した。宿泊費35000ウォンを釜山から来たということを理由に、彼の交渉で値切って3万ウォンにする(理由になっているのかどうかもわからないが)。
旅館といえばそうなのかもしれないが、入り口に英語でMotelと書いてあった。日本で近いものといえば、ずばりラブホテルに違いない。部屋に入ると、明らかにカップル向けのダブルベッド(男同士でダブルベッドは嫌だ!)があり、セックスとドラッグのにおいがした。部屋のハンガーがハート型だったので、絶望的になった。ソウルから徒歩10分以内で、世の中にこんなに気の利いていないラブホテルがあるのかと思うと、ますます絶望的になった。幸か不幸か、Sung Junさんが未成年だということで宿泊をキャンセルされてしまった。
何だかんだでその近くのZim Chil Bangに宿泊する(有名らしいです)。韓国型の健康ランドというか、風呂付き総合宿泊施設のようなもので、日本で近いものはない。入場するとハーフパンツとTシャツ(ようは浴衣のようなもの)を着て、一日過ごすことになる。ソウルは東京や釜山よりも少し肌寒く感じられたが、セントラル・ヒーティングのせいなのか、30度ほどあって半袖短パンでも快適に過ごせる。
この建物は全5階からなっており、1Fが受付、2Fと4Fが風呂で、食事兼休憩所が3F、宿泊施設が5Fにある。宿泊施設といっても、簡易なベッドが100以上あり、それぞれ独立ではなく(少し仕切りがある)、多くの人が同じ空間で眠るという場所である。
プライベートの概念が全くないような空間で驚いたが、もっと驚いたのが3Fの休憩所で普通に寝ている人(雑魚寝)がたくさんいたことだ。男女も関係ないし、普通に通路でもあるわけだから、子供が走り回ってそれなりに騒音がある。テレビではニュースも放送されているし、食堂はすでに営業を開始している。そんな場所で大勢の人が眠っていることが信じられなかった。
Park Ji Sung(元京都の朴智星)がマンチェスター・ユナイテッドでプレイしていることから、韓国では彼の試合は全て無料で放送されているらしい。かなり大きな音量で試合が放送され、視聴者が声をあげて見ているにもかかわらず、人々は普通に雑魚寝している。韓国人恐るべし。
しかし、Zim Chil Bangの何よりも良いところは、ソウルから徒歩10分以内で休日大人一人10000ウォン(1000円!)と格安であることだ。東京駅から徒歩10分で10000円で泊まれる施設はおそらく皆無であろう。釜山に帰宅してから、ホストファミリーのお父さんにそのことを話すと、「ここなら7000ウォン(700円!!!)だよ」と言われる。
もしもう一度ソウルに行くことがあれば、ここに宿泊したい。ただし、日本人一人で宿泊するには、相当な勇気がいるはずだ。あまりにプライバシーの概念が希薄なので、合わない日本人は決して少なくないだろう。私も毎日ここに宿泊する気にはなれない。

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